エラボトックスが向いてる人の特徴！向いていない人の特徴も解説

エラボトックスの治療を受ける際は、自分が向いている人の特徴に当てはまるか、事前にチェックが必要です。

向いている人の特徴は、主に以下の4つが挙げられます。

• 筋肉の発達によってエラが張っている人
• リーズナブルな費用で小顔になりたい人
• 長期的なダウンタイムに抵抗がある人
• 短い時間で施術を受けたい人

上記に当てはまる人はエラボトックスの治療を検討したいところですが、当てはまらない人は、エラボトックスが効かない可能性があるため注意が必要といえるでしょう。

エラボトックスは筋肉を収縮させてエラ張り解消を図る治療なので、大前提として、筋肉が原因でエラが張っている人向けの治療になります。

本記事では、エラボトックスが向いてる人の特徴を紹介したうえで、あわせて向いてない人の特徴、治療で後悔しないためのポイントなどを解説していきます。

エラボトックスが向いてる人の特徴

エラ張りを治したいときの治療法には「エラボトックス」がありますが、エラボトックスは人によって向き不向きが分かれる場合があります。

エラボトックスが向いてる人の特徴は、以下の4つが挙げられます。

上記の点に当てはまる人は、エラ張り解消のためにエラボトックスを検討してみましょう。

では以下から、特徴を一つひとつチェックしていきます。

筋肉の発達によってエラが張っている人

エラボトックスは、エラまわりの筋肉の発達によりエラが張っている人に向いている治療法です。

治療の際は「咬筋（こうきん）」と呼ばれるエラ部分の筋肉に、ボツリヌストキシンという製剤を注射し、筋肉をゆるめることでエラ張りの解消を図ります。

発達した咬筋を緩ませると、咬筋の発達を抑えることに期待できます。

エラが張る原因には複数の原因がありますが、そのうちの一つには筋肉（咬筋）の発達が挙げられます。

咬筋は主にものを噛む際に使用する筋肉ですが、通常の食生活では、必要以上に発達することはありません。

発達の原因は主に「歯ぎしり」「食いしばり」があり、日常生活の中で歯ぎしり・食いしばりをする癖がある人は、咬筋が鍛えられることでエラが張ってしまうことがあるのです。

寝ているときに無意識にやってしまう癖・ストレスを感じた際につい出てしまう癖として、歯ぎしり・食いしばりを頻繁にしている人は、筋肉の発達によるエラ張りに要注意です。

リーズナブルな費用で小顔になりたい人

エラボトックスは、リーズナブルな費用で小顔を目指したい人にも向いている治療です。

エラボトックスは骨削りや顔の脂肪吸引などと比べると、良心的な料金で治療を受けられることが利点です。

	費用の目安
エラボトックス	5,000円～100,000円
骨削り・脂肪吸引など	500,000円～1,500,000円

骨削りや顔の脂肪吸引などは、いわゆる「切る治療」に分類されるため外科手術が必要ですが、エラボトックスは製剤を注射するのみの「切らない治療」になります。

「多くの費用をかけることは難しいが、小顔治療・エラ張り治療には興味がある」という人には、エラボトックスがおすすめといえます。

長期的なダウンタイムに抵抗がある人

エラボトックスは、「ダウンタイムが長い治療は困る」という人にも向いている治療です。

日数	2日～1週間 ※ピークは1～2日程度
症状	・痛み ・腫れ ・内出血 ・むくみ

ダウンタイムは長くても1週間程度で、ピークは1～2日くらいで終わることがほとんどです。

症状も軽度なため、日常生活に支障が出ることはほぼなく、必要以上に無理を重ねなければ治療当日から通常通り過ごせます。

短い時間で施術を受けたい人

エラボトックスは、短い時間で施術を受けたい人にも向いています。

エラボトックスは基本的に注射を打つのみなので、事前の受付やカウンセリングなどを除けば、施術自体は10分程度で終わります。

そのため仕事や学校の帰りなどにも予約を入れやすく、定期的に通う際も、負担を感じにくいことが利点です。

忙しいからこそ短い時間で施術を終わらせたい人、美容医療とはいえ医療機関での治療に苦手意識がある人も、エラボトックスは選びやすいでしょう。

エラボトックスが向いてない人の特徴

エラボトックスは、製剤の注射のみでエラ張り解消の効果に期待できる魅力的な治療ですが、人によっては向いていないこともあるため注意が必要です。

エラボトックスに向いてない人の特徴に該当していれば、治療を受けても、効果を実感できないこともあります。

では以下から、向いてない人の特徴を、理由も含めて詳しく整理していきます。

骨格や脂肪でエラが張っている人

エラボトックスは、筋肉を収縮させることでエラ張り解消を狙う治療なので、筋肉以外の原因でエラが張っている人には効きません。

治療が向いてる人と向いてない人の特徴を整理してみましょう。

お伝えしてきたように、筋肉の発達によってエラが張っている人は、エラボトックスでエラ張り解消の効果に期待できます。

しかし骨格や脂肪が原因でエラが目立つ人にとってエラボトックスは、エラの張り方に適した治療法ではないため、エラ張り効果を実感できません。

エラ張り解消のためにエラボトックスを考えるなら、まずは、自分のエラ張りの原因を知ることが必須です。

エラが張っているからといって、必ずしもエラボトックスが向いているとは限らないため、向いてる人に当てはまるかどうかは事前にしっかりチェックしましょう。

半永久的な効果を希望する人

エラボトックスは、半永久的な効果を重視する人にも向いていない可能性があります。

エラボトックスは、目安として半年〜1年程度しか効果が継続せず、半永久的な効果は望めないからです。

そのためエラボトックスを打ったあとは、効果が弱まるにつれて、エラの張りが元に戻ってしまうと考えられます。

最も多かった回答は「2か月～3か月未満」で、「6か月以上」継続したケースは少ないことがわかります。

エラボトックスの治療を受ける際は、効果は一時的なものであることを、あらかじめ認識しておく必要があります。

なお、エラ張り解消の治療において半永久的な効果な効果を求める場合は、以下の選択肢を検討できるでしょう。

妊娠中または妊娠を望んでいる人

エラボトックスは、妊娠中、もしくは妊娠を望んでいる人にも向いていません。

エラボトックスで使用されるボツリヌストキシン製剤は、胎児にどのような影響を与えるのか、確認が取れていないためです。

危険と断定できるわけではないのですが、反対に安全性も確認されていないので、一般的にエラボトックスは妊娠中または妊娠を望んでいる人には推奨されていません。

また、エラボトックス後に妊娠してしまっては胎児に危険が伴う可能性があるため、治療後は3か月間を目安に避妊を徹底しましょう。

エラボトックスを受けた人が男性であっても女性であっても、避妊は必須となります。

エラボトックスと骨削りの特徴を比較

エラボトックスを打つか迷っているときは、骨削りとどちらが良いのか考えることもあるでしょう。

エラボトックスと骨削りの違いは、次のとおりです。

	エラボトックス	骨削り
特徴	製剤を注射し、筋肉を収縮させることでエラ張りを改善する	外科手術で骨や肉を削り、エラ張りや小顔効果につなげる
施術時間	10分程度	60分～120分
ダウンタイム	2日～1週間	2週間～1か月
費用	5,000円～100,000円	500,000円～1,500,000円
メリット	・切らないため気軽に治療できる ・費用が安い ・ダウンタイムが短い	・理想の輪郭を再現できる ・半永久的な効果に期待できる ・骨格が原因でエラが張っている人にも向いている
デメリット	・効果が一時的 ・骨格が原因でエラが張っている人には向いていない	・ダウンタイムが長い ・費用が高い ・後遺症のリスクがある

ただしダウンタイムが長く費用が高額であること、神経異常や左右差などの後遺症リスクがあることなどは、見過ごせないデメリットになるでしょう。

エラボトックスと骨削りの違いをよく比較したうえで、自分に合った治療法を決めていくことが大切です。

エラボトックスが効かない？後悔せず治療を受けるポイント

エラボトックスは、骨削りなどと比べると気軽に打てることがメリットですが、安易に治療を受けると後悔につながる恐れもあります。

「エラボトックスを打ったのに効かない」「表情がうまく作れない」などの失敗につながるケースも、ゼロではありません。

それぞれのポイントについて、詳細を見ていきましょう。

エラボトックスの製剤の種類を知っておく

エラボトックスではボツリヌストキシンの製剤をエラ部分の筋肉に注入しますが、製剤には複数の種類があります。

その他の製剤の多くは韓国製であり、厚生労働省の認可は受けていないものの、韓国食品医薬品安全処（MFDS）やアメリカ食品医薬品局（FDA）の認可は取得しています。

ボトックスビスタは費用が高い傾向にありますが、厚生労働省の認可をもつことを理由に選ぶ方もいるでしょう。

「どの製剤でエラボトックスを受けたか」というアンケートの結果は、以下のようになっています。

人気が高いのは、ボトックスビスタという結果になりました。

もちろん、韓国製ボツリヌストキシンが良くないということにはなりませんが、エラボトックスを打つ前は複数の種類の製剤があることを理解しておくことが大切です。

クリニック選びにこだわる

エラボトックスを打つなら、後悔や失敗を避けるために、クリニック選びにこだわることが重要です。

クリニックを選ぶときは、以下の点をチェックポイントとして見ておきましょう。

症例の多いクリニックを選べば、エラボトックスの治療経験が豊富な医師に対応してもらえることに期待できます。

エラボトックスについて経験・実績が豊富な医師なら、一人ひとりにあった治療の提案に期待できるため、注入量・注入部位を的確に判断してくれるでしょう。

VST認定医（※ボトックスビスタを製造するアラガン社が行う認定医制度）を医師が保有しているかも、チェックするポイントです。

ほかにもカウンセリングの質、エラボトックスのメニューの種類（製剤の種類）などにも目を向け、自分に合うクリニックで治療を受けるようにしましょう。

定期的に通院する際は適切な頻度で打つ

クリニックに通院し、定期的にエラボトックスを打つ場合は、適切な頻度を守るようにしましょう。

必要以上に高い頻度でエラボトックスを打つと、抗体ができ、かえってエラボトックスの効果を実感しにくくなるおそれがあります。

また、人によっては筋肉の発達が抑えられることで、何度かエラボトックスを打っているうちに元に戻るペースが遅くなる場合もあります。

そのため定期的にエラボトックスの治療をするなら、半年〜1年に1回を目安にしたうえで、基本的には様子を見ながら打つタイミングを決めることが望ましいです。

ダウンタイム中の過ごし方に気をつける

エラボトックスで後悔を避けるには、ダウンタイム中の過ごし方にも気をつける必要があります。

ダウンタイム中に無理をしたり不必要な刺激を与えたりすると、効果を実感しにくくなったり、別の部位に影響を与えたりするおそれがあるからです。

ダウンタイムの症状が出ているうちは、最低限以下のことに注意しましょう。

ダウンタイム中の長時間の入浴やサウナ、激しい運動は、血行促進によって腫れやむくみなどの症状を悪化させる可能性があるため注意しましょう。

また、注入部位をマッサージすると、製剤が別の部位に広がってしまう場合があります。

製剤が広がると、咬筋以外の部位にも影響が出てしまい、場合によっては表情が不自然になるなどの副作用が考えられるでしょう。

エラボトックスが向いてる人に関するQ&A

最後に、エラボトックスが向いてる人に関するよくある質問を紹介していきます。

上記のよくある質問の回答を事前にチェックし、不安なポイントをなくしてから治療を考えましょう。

向いてる人でも失敗する可能性はありますか？

エラボトックスは、向いている人でも失敗する場合があります。

主な失敗事例と原因は、以下が挙げられます。

失敗事例	考えられる原因
効果を実感できない	注入量が足りていない 高頻度で打った
頬がたるんだ	注入量が多い 年齢的にたるみやすい
頬がこけた	注入量が多い
左右差がある	左右で注入量を調節できていない
表情がうまく作れない	注入部位に誤りがある 注入量が多い
噛みにくい ※一時的で済む場合も多い	注入量が多い

上記を見ると、エラボトックスで失敗しないためには、注入量や注入部位を正しく見極めことがいかに重要かがわかるでしょう。

エラボトックスを打つ際は、症例実績の多いクリニックを選ぶこと・VST認定医を保有する医師に担当してもらうことなどを積極的に意識しましょう。

エラボトックスは生理中でも受けられますか？

エラボトックスは、生理中でも受けられます。

美容医療の施術・治療の中には、生理中は避けたほうがよいものもありますが、エラボトックスは問題ありません。

ただし、生理中はホルモンバランスの乱れにより、さまざまな不調をきたしやすい時期です。

エラボトックス一回あたりの値段の相場は？

エラボトックス一回あたりの治療費は、5,000円～100,000円です。

少ない注入量で、かつ韓国製の製剤を使用した場合は、10,000円以下の費用で済むことも珍しくありません。

しかし、費用が高額なボトックスビスタを使用したときや、多めに注入したときなどは、100,000円近く費用がかかることもあります。

エラボトックスの費用については、以下のアンケート結果もぜひ参考にしてみてください。

エラボトックスに副作用はありますか？

エラボトックスには、以下のような副作用があります。

上記の副作用は、もちろんすべて起こるわけではありません。

アレルギー反応はまれなケースですが、まったくないとはいえません。

アレルギー体質で不安がある人は、過去にどのようなアレルギー症状があったのかまで含めて、前もって医師に細かく相談しましょう。

【まとめ】治療前はエラボトックスに向いてるかチェックしよう

エラボトックスは、人によって向き不向きがあるため、治療前は向いてる人の特徴に当てはまるかチェックが必要です。

あわせて「切る治療」である骨削りを検討する場合は、エラボトックスと骨削りは何が違うのかも確かめたいところです。

エラボトックスで後悔しないためのポイントにも目を向けたうえで、じっくり検討を進めていきましょう。

・アンケート調査概要
調査日：2024年2月21日〜2月24日/調査方法：インターネット/調査対象：エラボトックスを受けた経験のある男女100名/調査結果

【参考文献】
・公益社団法人 日本美容医療協会
・新医薬品として承認された医薬品について（厚生労働省）
・確認してください！美容医療の施術を受ける前にもう一度！|厚生労働省
・ボツリヌス毒素製剤を用いての治療は、承認医薬品ボトックスビスタ®の使用を|日本美容外科学会
・美容医療診療指針（令和3年度改訂版）
・ボツリヌス治療|J-Stage（目崎高広 著 · 2018）
・ボトックスビスタ注用50単位 | 今日の臨床サポート